競艇の控除率は25%ということは以前記事にも書きましたがここから選手への賞金も支払われています。
100円の舟券を購入した場合、そのうちの75円は払い戻しに使用し、残った25円を広告費やファンサービスなどの運営費や地方公共団体金融機構などへの納付、そして選手の賞金に使われます。
この記事ではSGやG1の賞金はもちろんのこと、あまり触れられることのない一般戦や企業杯などの賞金についても細かく記載していきます。
[まとめ]競艇の賞金 SG/G1/G2/G3/一般戦
競艇は1つのタイトルで4~6日間開催し、優勝選手を決定する仕組みです。
この1つの節を1節と言います。
1節は一般戦を除くとほとんどが6日間で固定されています。
初日から4日目までで予選を行い、5日目で準優勝戦、6日目で優勝戦の流れになります。
優勝戦で1着になった選手に優勝賞金が贈られるのですがこの賞金によってSGグランプリへの出場が決定されます。
賞金はグレードによって異なり、グレードが高くなればなるほど賞金も比例して高い金額になってきます。
グレード | 開催数 | 優勝賞金 |
---|---|---|
SG | 9 | 1600万~1億 |
PG1 | 5 | 405万以上 |
G1 | ※30 | 400万以上 |
G2 | ※8 | 400万以上 |
G3 | ※50 | 100万以上 |
一般戦 | 毎日 | 71万以上 |
※年によって開催数が若干異なります。
優勝賞金はグレードによって固定されているものではなく、各タイトルによって異なってきます。
SGの賞金
SGはスペシャルグレードの略で競艇界では最上位レベルのグレードとなっています。
出場できる選手はA1級のほんの一握りだけで、年末のグランプリへの出場はSGで優勝できればほぼ確実といった具合になっています。
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
3月 | ボートレース クラシック | 3900万円 |
5月 | ボートレース オールスター | 3900万円 |
6月 | グランドチャンピオン | 3300万円 |
7月 | オーシャンカップ | 3300万円 |
8月 | ボートレース メモリアル | 3900万円 |
10月 | ボートレース ダービー | 3900万円 |
11月 | チャレンジカップ | 3300万円 |
12月 | グランプリシリーズ戦 | 1600万円 |
12月 | ボートレースグランプリ | 1億円 |
グランプリだけ優勝賞金は別格ですが他は軒並み3000万円前後といったところ。
グランプリシリーズ戦はグランプリと同開催地で同時進行されるタイトルでグランプリの優勝賞金が高いこともあり1600万円とされています。
1着 1億円
2着 4,500万円
3着 3,100万円
4着 2,200万円
5着 1,900万円
6着 1,600万円
SGにはトップクラスの選手しか出場できないため、売上金も非常に高くなっています。
PG1の賞金
プレミアムグレード1、略してPG1(ピージーワン)ですが優勝賞金はクイーンズクライマックスを除き一律で1100万円となっています。
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
4月 | マスターズチャンピオン | 1100万円 |
8月 | レディースチャンピオン | 1100万円 |
9月 | ヤングダービー | 1100万円 |
11月 | バトルチャンピオントーナメント | 1100万円 |
12月 | クイーンズクライマックス | 1500万円 |
G1に括られることもありますがレース内容はSG寄りのG1といったところでしょうか。
昔は全国発売G1と呼ばれていましたがこれは一般戦やG3などのレースにおいては全国の競艇場や場外舟券売場で購入できなかったことからそのように呼ばれていました。
SGや全国発売G1は全国のどこの舟券売場からも購入が可能となっています。
逆をいえば全国発売されないタイトルは電話投票やインターネット投票からは購入することができません。
G1の賞金
必ず全国24の競艇場で約1年に1度周年記念競走が開催されていますがそれらのタイトルもG1に属しています。
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
全国 | 周年記念競走 | 1000万円 |
不定期 | ダイヤモンドカップ | 900万円 |
10月 | 高松宮記念 | 900万円 |
1月 | 地区選手権 | 480万円 |
地区選手権は毎年2月に全国6つのエリアに分かれて行われることもあり、賞金額は低く設定されていますが全てを合わせると2,880万円にも登ります。
関東地区選手権
東海地区選手権
近畿地区選手権
四国地区選手権
中国地区選手権
九州地区選手権
G1周年記念競走一覧
赤城雷神杯(桐生)
戸田プリムローズ(戸田)
江戸川大賞(江戸川)
トーキョー・ベイ・カップ(平和島)
ウェイキーカップ(多摩川)
浜名湖賞(浜名湖)
オールジャパン竹島特別(蒲郡)
トコタンキング決定戦(常滑)
つつじ賞王座決定戦(津)
北陸艇王決戦(三国)
びわこ大賞(びわこ)
太閤賞(住之江)
尼崎センプルカップ(尼崎)
大渦大賞(鳴門)
京極賞(丸亀)
児島キングカップ(児島)
宮島チャンピオンカップ(宮島)
徳山クラウン争奪戦(徳山)
競帝王決定戦(下関)
全日本覇者決定戦(若松)
全日本王座決定戦(芦屋)
福岡チャンピオンカップ(福岡)
全日本王者決定戦(唐津)
海の王者決定戦(大村)
G2の賞金
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
1月 | モーターボート誕生祭 | 450万円 |
2月 | レディースオールスター | 450万円 |
7月 | ボートレース甲子園 | 450万円 |
11月 | レディースチャレンジカップ | 450万円 |
不定期 | 秩父宮妃記念杯 | 450万円 |
不定期 | モーターボート大賞 | 450万円 |
優勝賞金はほぼ450万円で固定されています。
出場選手はレディースオールスターを除いてA級選手のみでレベルの高い競走を見ることができます。
分類が偏っていて”G3であるべき”や”G1でもいいだろ”といった再編成の必要性がよく挙げられます。
G3の賞金
過去には新鋭リーグ競走やモーターボート大賞トライアル競走もG3にありました。
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
不定期 | オールレディース | 105万円以上 |
7月 | マスターズリーグ | 105万円 |
各場1度 | 企業杯 | 105万円以上 |
7月 | イースタンヤング | 105万円以上 |
7月 | ウエスタンヤング | 105万円以上 |
G3はよく目にするオールレディース(女子戦)や企業杯があります。
優勝賞金は100万円以上ですがバラバラですが企業杯ではスポンサー企業の賞品も贈呈されることがほとんどです。
全国の企業杯一覧
桐生:サッポロビールカップ
戸田:毎回変動
江戸川:アサヒビールカップ
平和島:キリンカップ
多摩川:サントリーカップ
浜名湖:SUZUKIスピードカップ・中日カップ
蒲郡:KIRIN CUP・中日カップ・名鉄バス杯・愛知バス杯
常滑:INAX杯とこなめ大賞・中日カップ
津:マキシーカップ(三重交通)
三国:スズキ・カープラザカップ
びわこ:キリンカップ
住之江:アサヒビールカップ
尼崎:FM OSAKA杯
鳴門:オロナミンCカップ
丸亀:JR四国ワープ杯
児島:シモデンカップ
宮島:毎回変動
徳山:大塚SOYJOYカップ
下関:サンデン交通杯
若松:JR九州ビートル杯
芦屋:アサヒビールカップ
福岡:福岡ソフトバンクホークス杯
唐津:酒の聚楽太閤杯
大村:アサヒビール杯
一般戦の賞金
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
通年 | - | 74万円以上 |
全国どこかしらの競艇場で365日必ず開催されているのがこの一般戦です。
デビューしたばかりのB2新人選手から最高峰A1級選手まですべての級別選手が出場します。
開催期間は3日間~7日間と変動的で新人選手は一般戦の6号艇でデビューすることがほとんどです。
スポーツ新聞や放送局などのタイトル戦
ゴールデンウィーク・お盆・年末年始のレース
ダブル優勝戦(東西や男女、AB級等)
ヴィーナスシリーズ
タイトルが付けられていない一般戦
ファン感謝3days ボートレースバトルトーナメント(3日間開催)
優勝賞金に含まれる副賞とは
高いグレードのレースにはほとんど日本財団会長賞の副賞が含まれています。
日本財団とはどんな組織なのかを調べてみました。
日本財団の会長は笹川陽平氏で父は笹川良一氏で三男として生まれました。
笹川という名前にピンときた人もいるはずですが、笹川良一氏は競艇の生みの親として知られています。
SG笹川賞(現ボートレースオールスター)もこの笹川良一氏の名前からきています。
日本財団と競艇の関係値はズブズブだと思う人もいるかもしれません。
しかし笹川良一氏のWikipediaにはこんな記述もありました。
生前の「世の為、人の為になる事に全財産を使ってしまふ考へでゐる[23]」という言葉どおり資産の多くを社会事業につぎ込んで、笹川は1995年(平成7年)7月18日、聖路加国際病院で急性心不全のため死去。享年96。税務署査定による遺産総額は約53億4千万円、ただしほとんどが自宅、山林、非上場会社の株など、換金しづらいものばかりであり、換金できそうな美術品などの類は偽物が多かったと言われている。これに対して借入金は約37億5千万円、差し引きすると遺産は約15億9千万円。その相続税は約7億5千万円にのぼり、長男と次男は相続を放棄。唯一財産を相続した三男の笹川陽平は莫大な負債も同時に相続した為、その返済に苦労することになった。
引用元:Wikipedia
父の笹川良一氏と同様、陽平氏も数多くの社会貢献をしている点はさすがとしか言えません。
競艇の賞金ですが不定期で変更されることが多いので今後も変更があり次第、お知らせしていきます。
コメント