競艇の予想屋
各会場に必ずといっていいほどいる予想屋。競艇だけではなく、競馬・競輪などにも同様のことがいえます。正式名称はボートレースアドバイザーですが、その名の通り自分の予想を人に売ることを商売としています。
様々な人がこの予想屋を使っているのを目にしますが大きく分けると「競艇の右も左も分からない初心者」もしくは「競艇で負けすぎて誰かの力に頼って取り戻したい人」の2パターンに分かれます。
予想屋の使い方は至って簡単。予想屋は最後の核心となる部分の予想を販売形式にし、そこに至るまでの理論などを全員に公開します。納得のいく予想であれば1レースにつき100円を払い予想を買います。
これが予想屋の売上になります。
一般戦の1レース目などは観客も多くないのでほとんど売れずに終わっているのを目にします。
100円という金額は予想屋間、もしくは主催者が決めている暗黙の(?)ルールです。
各競艇場の許可が必須
競艇は公営ギャンブルです。予想屋が自由となれば高額な予想を売る人がいたり、悪質な行為を行う人も出たりで無法地帯と化します。そのため、各競艇場の許可が必要になります。さらに現在は新規で開設することは不可能です。
予想屋の歴史と許可制の裏側
そもそも競艇が始まった頃、予想屋の存在はありませんでした。主催者側もまさか予想屋なるものが出てくるとは思っていなかったはず。
しかし時代が進むにつれて“自分の予想を他人に売る”という予想屋行為がはじまり、予想屋の数も増える一方となりました。これに危惧した主催者側が、自然発生している予想屋の健全化をはかる意味で【許可制】にしました。
主催者側も競艇が公営ギャンブルという点から予想屋の存在をよく思っていないはず。簡単にいえば「今までやっている予想屋は仕方がないから従来通り続けてもいいけど、新規参入には許可を出さない」ということになります。
中には平和島競艇のように予想屋の地図を公開するなど協力的な主催者もいますが(^_^;)
平和島 予想屋マップ(地図)
競艇の予想屋になるには?
競艇好きである程度当たりを出せる人であれば競艇の予想屋になりたいと思うはず。しかし、なりたいと思った時に誰でもなれる職業ではないのです。予想がウマイ・下手は二の次でまずは上記でも述べた許可を手にする必要があります。
しかし主催者は新たに許可を出していないため、既存の予想屋に弟子入りして認められたら同じ場所で予想屋を運営するという方法しかありません。
しかしただでさえライバルが多い予想屋なので赤の他人に権利を譲り渡すことは考えにくいです。さらに昔と違い、インターネットの普及でネット場から舟券を購入できたり、生配信のLIVEが見れたり、インターネット限定の予想屋が存在したりで収入も激減しています。
副業をやらずに予想屋だけで食べていくことは難しいでしょう。
予想屋のもう1つの収入
1レース100円の予想だけが収入に思えそうですが、実は的中した時の客からのいわゆるご祝儀が売上のメインを占めているといっても過言ではありません。
レース終了後、予想屋に人が集まってきてご祝儀を渡しているのを見かけたらそれは「その予想屋から買った予想が当たった」ということになります。予想屋を使う場合はレースが終わった後にどれだけ人が集まってくるかを見てるといいかもしれません。
当たった場合のご祝儀は決められているルールではなく、あくまで購入者の善意となります。しかし最近では1点100円で3連単を購入して遊ぶ人が多いため、払戻もかなり少ないです。その為、予想屋へのご祝儀ももらえればラッキー程度なことも多々あるようです。
時代の変化とともに全国各地の競艇場が綺麗になったり、哀愁漂う感じがなくなってきています。縁日の露天的な位置づけがされる予想屋においてもなくならずにずっと存在していてほしいですね。
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