途中帰郷とは?そして帰郷する理由は?
ボートレースの出走表や得点率を見ていると途中帰郷(とちゅうききょう)という言葉を見かけることも多いと思います。
その文字の通り、レースの途中で帰郷(レース場を後に)する行為ですが途中帰郷の理由にはどんなものがあるのでしょうか?
実は途中帰郷と一言に表わしても理由は様々だったのです。
途中帰郷をしなければいけない理由やどんなタイミングで途中帰郷の選択が迫られるかを公開していきます。
その節で調子が悪い時(ゴンロク時)
ボートレースは1節・6日間を1セットとしていて、各節ごとに優勝選手が決定します。
大抵の場合、初日から4日目までが予選となります。
そのほとんどにおいてゴンロク、すなわち5着6着ばかりの結果だと予選突破は不可能になります。
特にSGやG1の記念級タイトルでは途中帰郷が目立ちます。
これには理由があり、いくら実力があってもモーターの調子が悪い場合や強豪ばかりが出場しているレースにおいては5着・6着が増えて勝率はもちろんのこと、2連対率・3連対率といった成績も下がってくるためです。
勝率を調整するため
成績が落ちるとどうなるのかというと、特定のレースに出場できなくなってしまいます。
出場基準を勝率にしているSG・G1タイトルは非常に多く、選手の期別(前期・後期)の級別は成績を元に決定しています。
このため、成績の選考期間となる4月末と10月末は出走調整を行うために途中帰郷するケースも珍しくありません。
中には1走だけ走って途中帰郷、そもそも欠場をするという選手も少なくありません。
ギリギリの成績でA2級が見込まれている選手が運良く1走目で1号艇に入り、1着を勝ち取りA1級を確約させた瞬間に途中帰郷するといったことも過去にはありました。
逆にどうしても賞金を稼がなければいけないチャレンジカップ(グランプリの出場がかかっているため)などでは調子が悪くても無理矢理に出場をして賞金を稼ぐといったこともあります。
家事都合
家事都合を帰郷理由する人も少なくありません。
これは身内に不幸があった場合や、家族が急病になった場合にも起こります。
特に両親ともにボートレーサーで子供が小さい場合、祖父母に子供を預けるケースが多くなりますが、保育所から連絡があって慌てて帰郷、なんていうことも十分にありえます。
「ボートレーサーだから子供を迎えに行けない」というのは理由にならないのです。
逆に家事都合はどんな理由であれ、発表する義務はなく「彼氏とデートだから」という理由にも関わらず家事都合として途中帰郷しているレーサーもいるかもしれませんね。
持病や病気の選手
持病を抱えている人は完治するまでレースに出場するものの、途中帰郷が目立つケースもあります。
どんなに成績がよくても、優勝が濃厚でもやむを得ず途中帰郷の道を選ばされる可哀想な選手です。
持病を抱えてしまうと出場するレースのほとんどで途中帰郷を選択せざるを得ません。
転覆・落水
レース中に転覆した選手の途中帰郷が目立ちますがこの理由の大半は”怪我“が原因です。
モチベーションの低下
本来、心が折れたという理由で途中帰郷することはできません。
これはA1級選手に多いことなのですが5着・6着を重ねているうちに、レースで勝てない(そもそもモーターが悪い)と思い、心が折れそうになってしまいます。
途中帰郷は選手の希望で簡単にまかる通るものではありません。
レース以外で本当に心が折れているのであればそもそも前検日の前に出場を辞退するでしょうし、斡旋停止を申し入れるはずですね。
選手が行えることは「出走回数の調整希望」を出すこと、すなわち1回乗りを希望する場合です。
この場合は賞典除外という扱いになり、帰郷にはならずに最終日までレースに出走します。
しかしながら現実は「家事都合」といえばそれ以上は探られないので具体的な理由は本人しか知らないことになります。
上記のように途中帰郷は様々ですが、各ボートレース場が発行している出走表には途中帰郷の理由も書かれているのでぜひそちらもチェックしてみてください。
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