競艇は夢・希望を与えてくれる・・・なんて綺麗事を並べたいのは山々ですが現実問題、競艇は完全なるビジネスであり大きな税収の1つでもあります。
舟券を買う人、主催者、選手、など関係するすべての人には“お金”がつきまといます。
予想する側としてはお金をかけずに単なるスポーツ観戦として見て
今回はそんな競艇のお金に関する記事です。
平均年収1,600万円と言われている競艇選手ですが1つのレースの優勝賞金はどれくらいなのでしょうか?
この記事ではSGだけに限らず各レースの賞金を調査していきます。
目次
競艇の優勝賞金:最高1億円 最低74万円
2019年追記:2019年4月の賞金改定で一部のレースの賞金が増額されました。
一般戦:71万円→74万円
G3:100万円→105万円
G2:400万円→450万円
G1:450万円→480万円
G1:900万円→1000万円
PG1:1000万円→1100万円
SG:2500万円→3300万円
SG:3500万円→3900万円
SGの3300万円はグランドチャンピオン・オーシャンカップ・チャレンジカップの3タイトルが対象です。
今後、さらに賞金が改定された場合は随時更新していきます。
ボートレーサーは優勝賞金のほかにレースに出走するごとに賞金が発生します。
競艇選手がレースごとに獲得できる賞金
区分 | 1着 | 2着 | 3着 | 4着 | 5着 | 6着 |
---|---|---|---|---|---|---|
優勝戦 | 91万 | 66万 | 51万 | 40万 | 36万 | 34万 |
選抜戦 | 27万 | 19万 | 14.5万 | 9.5万 | 7.5万 | 5.5万 |
準優勝戦 | 13.5万 | 10万 | 7万 | 4.1万 | 3万 | 2万 |
ドリーム戦 | 13.5万 | 10万 | 7万 | 4.1万 | 3万 | 2万 |
記者特選 | 12万 | 8.4万 | 5.3万 | 3.2万 | 2.1万 | 1.1万 |
特選 | 11.5万 | 8万 | 5万 | 3.1万 | 2万 | 1万 |
特賞 | 10.7万 | 7.5万 | 4.9万 | 3.1万 | 2万 | 1万 |
予選/一般 | 10万 | 6.7万 | 4.6万 | 2.9万 | 2万 | 1万 |
特選・特賞・予選・一般戦の4着以降においては完走手当として選手に与えられます。
上記の賞金はボートレース津の一般戦、ハッピィアワーティアラ ヴィーナスシリーズ第9戦(一般戦)を例に挙げています。
G1やSGといったグレードの高いレースでは更に賞金は高くなります。
この他にレースに出走するだけで様々な手当が支給されます。
・ナイター手当
・荒天敢闘手当(悪天候手当)
・無事故賞(節間全員無事故で発生)
・特別競走参加賞(G1以上の全レース、SGで大体12万円)
他にも開催地までの交通費や節間全勝で金一封などいろいろな手当がつきます。
手当については競艇場ごとに売上の良し悪しや協賛金の有無で金額は異なってきます。
競艇は1節(1タイトル)でだいたい52名の選手が出場します。
その中で優勝した選手1名には優勝賞金が与えられます。
2位・3位…と上位選手にも賞金が発生しますが優勝賞金と比べると金額は一気に下がります。
各グレードごとの優勝賞金を見ていきましょう。
一般戦の賞金は74万円以上
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
通年 | - | 74万円以上 |
全国24の競艇場で365日必ずどこかしらでレースが開催されていますがそのほとんどはこの一般戦に該当します。
グレードの格付けはされず、優勝賞金も低く設定されていますが最低でも74万円以上の賞金となっています。
個人協賛として自分の好きなレース名を付けられるのもこの一般戦となります。
※1節のタイトルではなく、1日のレースの中の冠協賛レースだけが対象となります。
ダブル優勝戦で優勝選手を2名決定するなどユニークなレースも多いです。
ゴールデンウィーク・お盆・年末年始は階級に関係なく地元選手を集めてレースを行うことが多いのですがA1階級の選手は通常、一般戦にはなかなか出場することが少ないので売上も大きくなります。
そのためこの期間の優勝賞金は150万円と高くなります。
過去の賞金においては“64万円以上”だったのでまた改定されるかもしれませんね。
G3の賞金は105万円以上
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
不定期 | オールレディース | 105万円以上 |
7月 | マスターズリーグ | 105万円 |
各場1度 | 企業杯 | 105万円以上 |
7月 | イースタンヤング | 105万円以上 |
7月 | ウエスタンヤング | 105万円以上 |
G3は年間で60回以上開催されているレースで注目度はグレードのついているレースの中では低めです。
新鋭リーグや女子リーグに加えて企業協賛レースがメインとなります。
G3について企業杯以外ではG1への前哨戦となっています。
企業協賛レースは各企業の名前がタイトルにつけられていて賞品として企業に関するもの(アサヒビールカップならビールなど)が贈られることが多いです。
G2の賞金は450万円以上
G2の賞金一覧です。
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
1月 | モーターボート誕生祭 | 450万円 |
2月 | レディースオールスター | 450万円 |
7月 | ボートレース甲子園 | 450万円 |
11月 | レディースチャレンジカップ | 450万円 |
不定期 | 秩父宮妃記念杯 | 450万円 |
不定期 | モーターボート大賞 | 450万円 |
ボートレース甲子園は2019年から新設されるレースですが優勝賞金は他のG2と同様、450万円になることでしょう。
レースは5タイトルとなりますが節は9節となりますがこの理由はモーターボート大賞はSGやG1が開催されない競艇場への救済処置として年間5節の開催がされます。
SGやG1の舟券は全国販売となり、売上金は爆発的に上がるのですがSG/G1の開催がない場合、該当の開催地は売上が極端に少なくなるためです。
勘違いしている人もいるかもしれませんが、競艇の売上は全て各開催地の主催者にいきます。
そこから差し引きをした上でさまざまなところへ資金が渡ります。
G1の賞金は480万円以上
地区選手権以外はA1階級選手しか出場することができないG1の優勝賞金一覧です。
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
全国 | 周年記念競走 | 1000万円 |
不定期 | ダイヤモンドカップ | 900万円 |
10月 | 高松宮記念 | 900万円 |
1月 | 地区選手権 | 480万円 |
地区選手権は全国で6地区に分かれて開催されるので合計賞金金額は480万円×6戦で2880万円と大きいのですが各選手、自分の地区の選手権にしか出場することができないので優勝賞金は少なめとなります。
そのほかのG1においては900万円以上の賞金が獲得できますがG1を優勝してこそ一流のボートレーサーと言っても過言ではありません。
G1制覇は非常に難しく、運だけで勝つことは不可能なので一度優勝すれば一気に選手の名が売れるという点もあります。
PG1の賞金は1100万円以上
PG1、プレミアムグレード1の賞金一覧です。
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
4月 | マスターズチャンピオン | 1100万円 |
8月 | レディースチャンピオン | 1100万円 |
9月 | ヤングダービー | 1100万円 |
11月 | バトルチャンピオントーナメント | 1100万円 |
12月 | クイーンズクライマックス | 1500万円 |
G1よりもグレードが高いPG1ですが1100万円以上の優勝賞金となっています。
大晦日を最終日に開催される女子選手の賞金王決定戦ことクイーンズクライマックスのみ1200万円の優勝勝金となっています。
女子版のグランプリでもあるタイトルですが賞金王決定戦(グランプリ)の優勝賞金1億円と比べると非常に少ないものだと感じますが女子選手はレディース戦で稼ぎやすい上に女子選手にもグランプリ優勝の可能性が残されているのでバランスが取れているのでしょう。
なお、2019年11月下旬~12月上旬で初開催される【バトルチャンピオントーナメント】の賞金も他のPG1と同様に1100万円に決定しました。
SGの賞金は1600万円以上
開催 | タイトル | 優勝賞金 |
---|---|---|
3月 | ボートレース クラシック | 3900万円 |
5月 | ボートレース オールスター | 3900万円 |
6月 | グランドチャンピオン | 3300万円 |
7月 | オーシャンカップ | 3300万円 |
8月 | ボートレース メモリアル | 3900万円 |
10月 | ボートレース ダービー | 3900万円 |
11月 | チャレンジカップ | 3300万円 |
12月 | グランプリシリーズ戦 | 1600万円 |
12月 | ボートレースグランプリ | 1億円 |
グレード最上位のSG(スペシャルグレード)の優勝賞金についてです。
競艇界きっての最高グレードのレースだけに賞金も桁外れです。
SGは誰でも出場できるわけではなく、人気投票で決められたり勝率で決められたりその年の獲得賞金で決められたりと様々です。
1つ言えることはSG出場への道は非常に険しく困難だということです。
SGの最低賞金であるグランプリシリーズ戦で優勝することができれば競艇選手の平均年収1600万円に達します。
SGで優勝する場合ですがそれまでの過程で予選1着の賞金なども得ているため、実際もらえる金額はさらに高くなります。
SGグランプリにおいては競艇界の最高賞金1億円が優勝選手に贈られます。
現在は競輪グランプリの賞金1億160万円に次ぐ賞金ですが先に1億円の大台に乗せたのは競艇のため、この記録はギネス世界記録にも認定されています。
2018年10月15日現在、現役の競艇選手は1,610名なので平均年収1600万円といっても賞金を稼いでいる選手とそうではない選手では大きく差がありそうです。
競艇選手全員が賞金を稼げる世界ではない
いろいろなレースの優勝賞金を見てきましたがボートレーサー全員が稼げる訳ではありません。
1勝もすることなく、引退していく選手もいます。
競輪のように定年を迎えての強制引退はないものの、視力検査で0.5以上ない場合や事故率が0.70以上の場合、四期通算勝率が3.5未満の選手は退会勧告といって実質引退に追いやられます。
目立って稼ぐ選手もいれば花を咲かすこと無く競艇界から去っていく選手もいます。
平均年収1600万円と言われているボートレーサーですが勝負の世界なので賞金を稼いでいる選手と稼いでいない選手の差が非常に大きいと思いました。
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