ボートレースのスタートは勝負を分けると言っても過言ではないくらい重要なものです。
解説やボートレースライブ実況などで「ダッシュ」や「スロー」などといった言葉を聞いたことはありませんか?
この記事ではボートレースのスタート時の進入隊列に関する詳細を初心者の方にも分かりやすく説明していきます。
進入隊列:ダッシュスタートとスロースタート
まずボートレースではフライングスタート方式が採用されています。
勘違いされがちですがピットアウトと言う出走の合図と共にボートを発進させる時はスタートではありません。
上記の画像はピットアウトの瞬間ですがこの時に早く発進すると「ピット離れがいい」と言われます。
ピット離れがいいと有利なコースを取りやすくなるのでレースを優位に進めることができます。
陸上や競馬のように所定の場所から「よーいドン!」でスタートする方法ではなく、あらかじめ決められたスタートラインにタイミングを合わせてスタートする方法です。
そのタイミングを知らせてくれるのが大時計です。
大時計は時刻を表すものではなくスタートのタイミングを知らせるもので、黄色い長針が12時(0秒)を指した瞬間がスタートになります。
スタートを切る時、0.1秒でも早くラインを切ってしまうとフライングを取られて失格になります。
出走表などで「F」という表記を見かけたことがあると思いますがFLYING(フライング)を表しています。
上記の場合、1艇(2号艇)を除くすべてがフライングという珍しい現象が起きていることになります。
ちなみにこの場合はレース不成立になり、全舟券が払い戻されます。
また、大時計が0秒を指してから1秒以上遅れてスタートラインを切った場合は出遅れ(L)となり、フライングと同様に失格が取られてしまいます。
より0秒に近いスタートを切ったほうがレースで有利になるのは当然のことでスタートで他の艇よりも出遅れてしまった場合はレースでも不利になってしまいます。
ダッシュスタート(ダッシュ勢)とは
上記はピットアウトをしてからコースが決定し、スタートを待機している状態の図です。
赤く塗られた3艇がスタートまでの助走距離が長く、スタート直後はスピードに乗って1マークに進入できます。
これをダッシュスタートと言い、アウトコースのダッシュ3艇をダッシュ勢を呼びます。
ダッシュ勢の最内コースにある艇(大抵の場合は4号艇)をカドと言います。
ダッシュ勢は具体的にスタートから30秒前にスタートラインに対して奥(スタンドから見て第2ターンマークより左側)に引っ張り、助走距離を200m前後のイチでスタートする艇を指します。
スロースタート(スロー勢)とは
上記の赤い艇がスロー勢となります。
コースが内側で有利な分、助走距離が短くなるスタート方式です。
助走距離が短いため、ダッシュ勢と比べてスタートラインを切る時の速度が充分に上げられません。
進入固定レースでは1号艇は1コース、といったようにスタートするコースが決まっているため、最内のコースでも助走距離を充分にとることができ、全艇がオールスタートになることがほとんどです。
スロー勢の定義はスタートラインに対して150m以内からスタートする艇を指します。
スラッシュ(/)でダッシュ・スローが分かれる
新聞・情報誌などに「スタートは123/456」「1234/56」などと書かれているのを見たことがあると思いますが、このスラッシュマーク(/)でダッシュ勢とスロー勢を区切っているのです。
123/456の場合は4号艇がカドとなり、1234/56の場合は5号艇がカドとなります。
ほとんどのレースは123/456でスタート進入しますが、カドが強くなるパターンがあります。
・4号艇のスタートが得意(速い)な時
・2号艇/3号艇にスタートが苦手な選手がいる時
・向かい風が強い時
上記の場合には高配当にも期待が持てる4号艇が舟券に絡む可能性が高くなるので覚えておくといいでしょう。
コメント