誰もが得をしない事件。

各競艇場に
・サリンをまくぞ!
・爆弾をしかけた。19時に爆発する!
・女子選手の○○を引退させろ!
などと脅迫した男が5月9日に再逮捕されました。
目次
合計3回にも渡る脅迫はあまりにも無計画なものだった
最初に逮捕されたのが4月7日だったのでそこから勾留を含め22日間以上を過ぎたこのタイミングで再逮捕。
再逮捕は勾留期間、すなわち警察だか検察に身柄を拘束される期間を長くするためによくとられる方法ですが今回は少し違うようですね。
まず、再逮捕の容疑があれば勾留はどんどん長くなります。
逮捕容疑
逮捕された容疑者は東京都調布市の無職、田多井誠一容疑者ですが強要・脅迫したのは丸亀競艇場(香川)と鳴門競艇場(徳島)の2会場ですが、4月7日の逮捕容疑が強要未遂容疑(引退させろ!の部分)になっています。
今回、威力業務妨害で逮捕ということは
・サリンをまく
・爆弾をしかけた
この部分が競艇場の業務を威力(脅し)によって妨害したということになります。
事実、脅迫の電話があってからレースは途中で中止となりました。
大きいレースだったのですが…
不成立の部分が競艇場が電話を受け取ってレースを中止させた箇所となります。
爆破時刻をわざわざ教えてくれた田多井誠一容疑者
そもそも爆弾をしかけたのにわざわざ自分からご丁寧に競艇場に教えてあげるなど突っ込みどころが満載の容疑者ですが、間違いなく特定の選手の名前を挙げている時点で普段から競艇で遊んでいる人だったでしょう。
容疑者の3度の電話で競艇のイメージを傷つけただけではなく、特定女性選手、その他大勢の人に迷惑がかかりました。
そもそも街中どこでも監視カメラがある時代で都内の公衆電話から(しかも2度)かける時点で残念すぎる人な気がしますが…
爆破予告から逮捕まで一連の流れ予想
今回の脅迫から逮捕まで一連の事件の流れとしてはこんな感じだと思います。
3月12日 午後4時59分
丸亀競艇場。
「場内に爆弾を仕掛けた、午後7時に爆破させる」と脅迫。
レースは中止で丸亀署は威力業務妨害で捜査を開始。
3月26日 午後0時
鳴門競艇場でヴィーナスシリーズ第12戦(最終日)開幕。
「爆弾をしかけた昼2時に爆発する」と電話。
レースは中止。爆弾処理班も出動。
鳴門署は威力業務妨害で捜査を開始。
この時点で丸亀競艇場に電話をした容疑者と同一と思うのが普通ですが(警察も思ってる)、あくまで鳴門競艇場に対して脅迫があったため、丸亀の事件とは別の事件として捜査をはじめているはずです。
4月6日 午後3時20分
丸亀競艇場。特定の選手名を出した上で「サリンをまく。選手を引退させるよう上の人に言え」
最初の電話から約1ヶ月が経過していますがこの時点で東京都調布市の公衆電話から電話をしていることはすでに警察も調べがついていたはずです。
4月7日 容疑者逮捕
3度目の脅迫の翌日に逮捕。
憶測ですが毎回同じ公衆電話を使ってたのではないでしょうか?
特定の公衆電話付近で張り込みをしていて、「やっぱりコイツだ!」と確認し、翌日に容疑が固まって逮捕に踏み切ったのだと思います。
逮捕が翌日ということでガサ入れされていたとも考えにくいです。
以上が脅迫から逮捕までの流れとなりますが、報道ではどこを見ても
「サリンをまく」と強要未遂で逮捕
と書かれていますがサリンをまくのに強要とはおかしいですね。
強要と脅迫の違い
強要未遂罪は強要をしようとしたという罪です。
容疑者がしたことは「サリンをまく」と脅したので【脅迫】にあたるはずです。
強要とは「○○しろ!」などのことを指すので、
「特定の女性選手を引退させろ」
この部分が強要にあたります。最近だと「土下座しろ!」などをよく目にしますがこれも強要罪です。
「土下座しなきゃ殺してやる!」この場合は強要ではなく脅迫です。
二度目の逮捕容疑がついに威力業務妨害に切り替わる
最初に逮捕された件については「○○を引退させろ!(出場させるな!)」の部分で、今回新たに再逮捕された容疑は「爆弾をしかけた」「サリンをまく」などの脅迫によって競艇場の業務を妨害した威力業務妨害ということになります。
どっちにしても重い罪で不起訴や起訴猶予になることはないでしょう。
威力業務妨害は3年以下の懲役または50万円以下の罰金ですが
これ単体であればギリギリ執行猶予が付いたかもしれませんが
今回は複数に渡っての威力業務妨害、そして強要未遂ということで実刑は確定ではないかなと個人的には思います。
田多井誠一容疑者の判決
裁判で判決が下されますが最近では判決まで報道されないので実際に裁判所に行って傍聴しない限り結果を知ることは難しいでしょう。
香川県警が動いているので高松地方裁判所で裁判があるかと思います。
容疑者の本当の目的とは
脅迫をした前後で下記の大きなレースが開催されていたにも関わらず鳴門と丸亀にわざわざ脅迫をしたということはよほど特定女性選手に怨念だか好意があったのでしょう。
・SG第52回ボートレースクラシック
・SG第52回ボートレースクラシック
・G1ダイヤモンドカップ
むしろ
・威力業務妨害
・強要未遂
これに加えて「ストーカー規制法」も適応されるべきレベルですね。
女性選手が好きすぎて引退をさせようとしたのか、もしくは女性選手が勝つと思って大金を競艇予想に使って負けたのか。
今後の捜査で明らかになってくると思います。
容疑者が最も恐れるべきこと
そんな事より一番容疑者が恐れていること。
刑務所や罰金なんてどうでもよくなるレベルで恐れないといけないことがあります。
・鳴門競艇場
・丸亀競艇場
上記2会場からの損害賠償請求です。
2017/3/12 丸亀:G3オールレディース
2017/3/26 鳴門:ヴィーナスシリーズ第12戦
上記2レースは競艇の中でも大きなレースとなります。
中止した分の売上を本来得るべきだった競艇場。
実質被害金額は2会場合計で10億円近くに上るはずです。
これからどうするのでしょうか。もちろん払える金額ではないのでありとあらゆるものを犠牲にしていくのだと思います。
自分の欲を満たすためだけに大きな代償を負いましたね。
そして最後に・・・
競艇予想も犯行予告もヨミが甘かったようですね
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