令和2年1月上旬、ボートレース業界に激震が走りました。
現役競艇選手が故意に着順を遅らせ見返りに現金を受け取っていたという事件です。
逮捕された選手とその親族は誰なのか、どのレースで不正を働いたのか。
その事件の真相を探っていきます。
1月8日、元ボートレーサーがモーターボート競走法違反の容疑で名古屋地検特捜部に逮捕されました。
当会といたしましてもファンの皆様の信頼を裏切る大変重大な事案と受けとめており、今後、捜査には全面的に協力するとともに、改めて、公正安全の確保に努め、再発防止を徹底してまいりたいと存じます。令和2年1月10日
一般財団法人 日本モーターボート競走会
会長 潮田 政明
目次
逮捕されたのは西川昌希 親戚から300万円を受け取り
前代未聞の大事件が起きてしまいました。
2020年1月8日に元競艇選手が八百長で逮捕されたのです。
八百長をした見返りに親戚である増川遵容疑者(53歳・津市)から現金300万円を受け取ったのが元ボートレーサーの西川昌希(29歳・三重支部)です。
2019年7月2日、ボートレースびわこにおいて2つのレースでわざと順位を下げるなどした疑いがあります。
その方法は西川昌希でがレースにおいて本来、持ち込み禁止であるスマートフォンを持ち込んだ上で親戚である増川容疑者に何着になるかを送っていた模様です。
一度に大量の舟券を購入するとばれる可能性があると察したために西川昌希が出走するレースの舟券を少しづつ買い増していました。
スマートフォンは検査をくぐり抜けて持ち込んでいたのですがこの点は運営サイドにも問題があるように思えますね。
増川容疑者が八百長で的中させた600万円のうちの半分である300万円を西川昌希に受け渡していたようです。
西川昌希とは
生年月日:1990年2月26日
出身:三重県
身長:166cm
体重:52kg
血液型:B型
三重県出身の元競艇選手です。
逮捕報道時にも”元”がつくのは2019年9月に引退をしているためです。
この時にはすでに捜査の手が動いていたのでしょう。
2009年にデビューを果たし、2015年にはSGボートレースクラシックにも出場した選手(準優勝戦3着)です。
同年、2015年には平和島競艇場の週年記念競走で準優勝を果たしました。
同期(104期)には竹井奈美・中田竜太といった超一流選手がいます。
地検特捜部とは
今回逮捕に動いたのが名古屋地検特捜部ですがこの地検特捜部とは警察等の捜査機関とは別物で検察官を中心として独自の捜査を行う機関です。
地検は地方検察庁の略語です。
過去の大きな贈収賄事件であるリクルート事件や東京佐川急便事件や村上ファンド事件、ライブドア事件や最近だとIR事業で逮捕された議員の事件などは地検が動き、逮捕・起訴しました。
警察→容疑者を逮捕したりその容疑を調べる組織で逮捕してから48時間以内に検察に事件を送る
検察→警察から送られてきた人を起訴(裁判)するかどうかを判断する組織で証拠が不十分な場合などは検察が指揮をとって捜査を行う。
警察よりも検察の方がはるかに権限が高いといえます。今回の件においても地検が動いたということで非常に大きな事件として注目されることでしょう。
対象のレースはG3第6回イースタンヤング(びわこ)
報道によると対象となったレースは2019年7月2日のボートレースびわこで行われていたG3イースタンヤングです。
G3イースタンヤングとはPG1ヤングダービーの前哨戦です。
【G1びわこ周年記念】2019年びわこ大賞 予想が当たるモーター公開
全国の強豪若手選手が集結するレースで注目度も非常に高くなっています。
2019年7月2日第10R(特別選抜B戦)
実際に八百長だったレースをピックアップし、詳細を探っていきます。
この日、びわこ競艇場の1号艇の1着率は83%と非常に高くなっていました。
にも関わらず対象となった八百長レースでは1号艇に入った西川昌希が2着という結果に終わっています。
第10レース出走表
1号艇には今回逮捕された西川昌希、A1級選手の出場が目立ちます。
しかし単勝オッズは1号艇西川昌希が最も高く1.9倍。
3連単オッズにおいても1号艇を軸としたものが高人気となっていました。
しかし結果は1号艇が2着、3連単は57.3倍の高配当がつく結果となりました。
スタートを見てわかるように全艇横並びだったため、1号艇西川昌希は道中で微調整をしながら2着の結果に終わったのだと思われます。
八百長動画
実際に西川昌希が八百長したレースを動画で見てみましょう。
不自然に原則している気がしなくもないのですが八百長は自然に行われたことがわかります。
対象のレースで予想をしていた人は逮捕を知り言葉も出なかったことでしょう。
逮捕後の西川昌希のツイッターを発見!?
ツイッターで驚くべきアカウントを発見しました。
それが西川昌希と思われるツイッターアカウントです。
プロフィール写真には本人のもの、そしてプロフィール欄には「真実を語ります。逮捕されました」との記載があります。
いたずらだとすれば相当悪質なものだと思われますが…
逮捕された2日後にツイッターを更新しているので偽物だということが判明しました。
引退報道では腰痛が理由とされていた
引退が2019年9月となっていますがその直後、2019年10月1日に日刊スポーツでその引退が報道されていました。
三重支部のホープ、ボートレーサーの西川昌希(29)が電撃引退したことが1日、分かった。9月30日付で引退届を提出した。09年5月デビューの104期生で、通算優勝は12回。15年3月尼崎のSGクラシックに出場。同年12月の平和島周年でG1初優出(2着)を果たすなど大舞台でも活躍した。同期には松田大志郎、中田竜太、竹井奈美らがいる。果敢にコースを取る個性派として知られ、今年9月三国のプレミアムG1ヤングダービーでも6枠からインを奪って逃げ切るなど存在感を示したが、21日の4日目11R6着を最後に病気のため途中帰郷。これがラストランとなった。ここ最近は持病の腰痛を抱えるなど、体調不良に悩んでいた。
ボートレース三重支部のホープ・西川昌希が電撃引退 - ボート : 日刊スポーツ三重支部のホープ、ボートレーサーの西川昌希(29)が電撃引退したことが1日、分かった。9月30日付で引退届を提出した。09年5月デビューの104期生で、通算優… - 日刊スポーツ新聞社のニュースサイト、ニッカンスポーツ・コム(nikkansports.com)
電撃引退・腰痛・体調不良に悩む…すべてウソのでしょう。
しかもA2級からA1級に昇格したタイミングです。
ボートレース振興会や検察からの聞き取り調査などがこの時にはすでに行われていた可能性が高くなります。
八百長は頭の悪い行為
西川昌希の生涯獲得賞金は1億7500万円。
単純計算でデビューをしてから約10年が経過しているため年収1,750万円ということになります。
しかも引退間近にはA1級に昇格するなどしてさらに高い賞金を獲得できていたと考えるとわずか300万円のために大きなリスクを犯す必要はなかったのではないかと思われます。
親戚である増川容疑者に脅されたり、第三者が関係している可能性も考えられます。
八百長で1着にならず、優勝を逃して優勝賞金を獲得できずに微々たる配当を受け取るというなんとも賢くない行動には疑問が残ります。
八百長をするくらいであれば実力で勝負をしてその賞金をなんらかの名目で親戚に渡したほうが100倍マシだったことはいうまでもありませんね。
コメント
>八百長は頭の悪い行為
>わずか300万円のために大きなリスクを犯す必要はなかったのではないかと思われます。
西川昌希は八百長を繰り返して数億円稼いでるので、この部分は違いますね
確かに真っ当にレースに挑んだわけではなく、割合は分かりませんが意図的に順位を落としていたことを考慮すると、本来の順位が高くなるため、更に賞金を稼いでいた可能性が高いですね。
発表されているレース以外に八百長していたことを考慮すると八百長で稼いだ金額は1000万円にも満たないのではないでしょうか。
アホやけん。わしらの、かけ金は、返還されへんやろ。競走会も、潰れてくれた方が、平和の為。依存症がいなくなる事を、祈るよ。
死ねば!
八百長っぽいのだらけ。
減速したかどうかも買い手には分かりにくい。競艇は公営ギャンブルって言ってるけど、汚い協会、番屋が儲けるように連絡してるのではないかと思う。
異常オッズは他でも見るし。
三重のはじ
たまたま西川選手がバレただけで八百長はたくさんあります。場に従事していて、選手と関わる機会がたくさんあったので、少しは知っています。
八百長がなくなったらギャンブルのスリルはなくなりますよ。
こんなこと言ったら大批判ですが…